コラム

建設会社のM&A・事業売却を検討するタイミングとは?
「まだ続けられる」うちに考えておきたい、M&A・事業売却という選択肢

「まだ黒字だし、仕事もある」
「従業員もいるし、今は売る時じゃない」

建設業界の経営者の皆様から、こうした言葉をよく聞きます。
しかし近年、“続けられる”うちに事業売却を検討する経営者様が、増えています。
今回のコラムでは、建設業界でM&A・事業承継の相談が増えている背景、建設業特有の構造的な課題について解説します。

建設業の経営は「個人依存型」になりやすい

建設業の経営は、その特性上「個人依存型」になりやすい傾向があります。
以下のような状態になっている事業者が多いのではないでしょうか。

  • 代表者が現場管理も営業も担っている
  • 資格・人脈・元請との関係が社長個人に紐づいている
  • 長年の経験が会社の価値そのものになっている

これらは、事業としては強みでもあり、同時に将来のリスクでもあります。
実際に多いのが、

  • 体調を崩してから慌てて後継者を探す
  • 元請との関係が不透明になり、条件が悪化する
  • 赤字が出てから売却を検討し、選択肢が限られる

というケースです。
こうした状況に陥る前に、あらかじめ経営の出口戦略を考えておくことが重要です。
「事業売却」と聞くと、「会社を畳む」「従業員を手放す」そんなネガティブな印象をお持ちかもしれません。しかし、現在のM&Aでは

  • 従業員の雇用を維持
  • 社名・拠点を残す
  • 社長は一定期間継続関与

といった形で、会社を残すための売却を選ぶ経営者様が増えています。
特に建設業は、人材・地場での施工力・実績・許認可を求める買い手が多く、条件次第では想像以上の評価がつくことも珍しくありません。

だからこそ、「まだ続けられる」今のタイミングでこそ、M&Aや事業売却という選択肢を前向きに検討する価値があるのです。

売却を成功させる経営者様の共通点

事業売却がうまくいく建設業界の経営者様には、共通点があります。

  • 赤字になる前に情報収集をしている
  • 「売るかどうか」ではなく「選択肢」として考えている
  • 専門家に早めに相談している

実際、多くの経営者様は「今すぐ売りたいわけではないが、話だけ聞いておく」という段階からスタートしています。

相談=売却ではありません。事業売却の相談をしたからといって、必ず売らなければならない・社内に知られる・すぐに動き出す、そういったことは一切ありません。
むしろ、

  • 自社の「売却価値」を知る
  • 将来に向けた選択肢を整理する
  • 継続と売却、どちらが最適かを判断する

そのための経営判断の材料として、相談を活用される方がほとんどです。

建設業界は、外部環境の変化を受けやすい業界です。
人材、資材価格、法規制、取引先の動向――これらは社長個人ではコントロールできません。だからこそ、

「まだ元気な今」
「会社がしっかり動いている今」
に、一度だけ立ち止まって考えてみてください。

将来、誰に会社を引き継ぐのか
このまま続けた先に、リスクはないか
売却という選択肢を取るなら、いつがベストか

こうした疑問に、第三者の視点でお答えすることができます。今すぐ売る必要はありません。しかし、知っているか、知らないかで、数年後の選択肢は大きく変わります。もし少しでも気になる点があれば、まずはお気軽にご相談ください。

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建設会社を“売らずに後悔した”社長が一番多い理由

「あの時、動いておけばよかった」

事業売却のご相談に来られた建設会社の経営者様から、最もよく聞く言葉です。
不思議なことに、その多くは赤字になったから後悔しているわけではありません。

後悔は「売れなくなってから」始まります。建設業界で多いのは、次のような流れです。

仕事はまだある
黒字も出ている
もう少し続けられそうだと思った

ところが数年後、

体調を崩す
有資格者が辞める
元請との関係が変わる
資材・人件費が上がる

こうした要因が一気に重なった瞬間に、「売却」という選択肢が現実的ではなくなってしまいます。売却は、調子が悪くなってからでは遅いことが多く、これが、あとから気づく建設業経営者様が非常に多い原因といえます。

「続けられる」と「売れる」は全く別の話です。事業売却で評価されるのは、

安定した受注
人材・資格
現場が回る体制

つまり社長に万が一何かあっても回る会社かです。
社長が限界を感じてから動いた時点で、買い手からは「リスクが高い会社」に見えてしまいます。

後悔する社長の共通点

売らずに後悔した社長には、はっきりとした共通点があります。

  • 「まだ大丈夫」と考え続けた
  • 周囲に相談できなかった
  • 売却=引退・廃業だと思っていた

決して判断が遅いわけではありません。情報を持たないまま、ひとりで抱え込んでしまっただけです。
事業売却は、「逃げ」でも「撤退」でもありません。むしろ、従業員を守り、会社を残し、自分の人生を次に進めるための、前向きな経営判断です。相談するだけなら、何も失うことはありません。

まだ黒字なのに相談に来る建設業経営者様が増えている理由

「決算は黒字です。でも、このままでいいのか分からなくて」

最近、こうしたご相談が増えています。赤字でも、切羽詰まっているわけでもないですが、それでも建設業経営者の皆様は“今”動いています。

かつては、黒字で受注があり、現場が回っている状態であれば、安心できました。
しかし今は、人が集まらない、育たない、辞めるリスクが常にある、法規制・管理負担が増えているという複雑な状態になっており、今は問題なくてもそれが1年後も続く保証がないと、多くの経営者様が感じておられるのではないでしょうか。

“黒字だからこそ、選択肢がある” 冷静な経営者様ほど、こう考えているのだと思います。

  • 黒字の今なら条件が選べる
  • 従業員の雇用を守れる
  • 会社の価値を正当に評価してもらえる

実際、「今すぐ売る気はないが、選択肢として把握しておきたい」という動機で相談される方がほとんどです。

  • グループに入り、現場に集中する
  • 経営は任せて、数年関与する
  • 新たな挑戦の準備をする

“次の選択肢を広げるため”に、黒字のうちから考える経営者様が増えています。

誰にも言えずにM&A相談に来た建設会社社長の共通点

「この話は、社員にも家族にもしていません」

事業売却の相談の場で、最初にこう切り出す建設会社の社長は少なくありません。相談できない社長の共通点は責任感が強いことだと思います。

  • 社員を不安にさせたくない
  • 噂が立つのが怖い
  • 裏切りだと思われたくない

誰よりも会社のことを考えているからこそ、相談できずにいます。しかし、誰にも言えないまま時間が過ぎると、

  • 体力的にきつくなる
  • 判断力が鈍る
  • 環境が悪化する

そうなると、「本当は残したかった会社なのに、条件を選べない状態」になってしまいます。
「もっと早く相談すればよかった」そう口にされる方がほとんどです。

そのためにM&A仲介の無料相談をご活用ください。誰にも言えない悩みほど、第三者に話した方が、答えは早く見えてきます。

今、少しでも迷いがある、M&Aや事業の今後について考えていきたい。そんな経営者様は一度、建設業界特化のM&A仲介である、建設M&A支援センターにご相談ください。



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ライター紹介
三樹 貴成
三樹 貴成
ブティックス株式会社 M&A事業 事業部長代行
入社1年で10件の成約を達成し、2023年にはグループ長、2024年には部長へ昇格。
新領域のM&Aチームをマネジメントし、2026年事業部長代行に就任。現在も多くのM&A成約に関与。