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【鞠子】建設事業を始めた理由・経緯を教えていただけますでしょうか？

【望月様】約35～6年前、私が30歳になり子供を出産したあと、完全に以前の仕事を離れて3か月ほど家族と生活していました。
そのときに、なんとなくこのままでいいのかな？という不安があったんです。
同じタイミングで兄が仕事を辞め、その際に、せっかくだから自分で会社を立ち上げたら？と私から伝えたことがきっかけで兄が会社を立ち上げることになりました。
言い出したからには私もやらないわけにいかないなと思い、財務面は全部やりますということで兄と2人で会社を立ち上げることになりました。
最初は社長である兄が一人で現場に入ることが8か月続いていましたが、その後社長を頼ってくれた方が従業員として増えていき、一番多いときは8人、外注さんが４人になりました。ちょうどバブルの時代だったので、仕事はそこそこあり、金額も悪くなかったのでそのまま上り調子でした。ただ、そのあとにバブルがはじけて大変な時期もありましたね。いいときもあれば悪いときもありました。

とはいえ、M&Aについての知識がほとんどなかったものですから、ネットで色々検索し調べました。その中で最初にお会いしたのがブティックスさんでした。
実は以前一度お話しをいただいたことがあったのですが、当時は従業員承継も視野に入れていてすぐには行動に起こしませんでした。なかなか後継者が決まらない中で再度ご連絡いただいて、そこから4か月であっという間に決まりましたね。
M&Aを進めることについては、今回がだめでもまた素敵なところのご紹介があるのではないかなと思っていましたし、費用についても成約するまで一切かからないので、全然不安はなかったですね。

【鞠子】Ｍ＆Ａを進められて複数の譲渡先候補にお会いになられましたが、譲渡先の決め手は何でしたか？

【望月様】3社お会いした中での決め手は、従業員の雇用や勤務について今の形態が崩れないことをお約束してくださったことと、財務関係がしっかりされていることでしたね。
従業員含め専属外注さんを何一つ変わらず雇用して、賃金を上げても構わないということもお伝えいただきました。賃金については、私のほうから譲渡先に、実際に従業員の仕事を見て、今の社長さんの立場から見たうえで昇給や賞与に反映してあげてください、とお伝えしたところ、きちんと酌んでいただけました。私は他社がどのような賃金になっているのかがわからないのですが、その点現社長は色んな会社を取り仕切られており、数十倍のノウハウを持っていらっしゃると思うので、お任せしようと思いました。
自分自身の今後について、社長は引退する期限を決めてあったのですが、私は近くに住んでおり比較的余裕があるので、なるべく従業員や外注さんが安心できる状態になるのを見とどけたいという気持ちがありました。
それについても、会社に期限を決めずにいてほしいというお話をいただき、気持ちを酌んでいただけたことも決め手の一つとしての大きな理由です。

経営者側としてのお金の面では、常にこのままいい調子でいけるかどうかと考えていた部分がありましたので、肩の荷は下りましたね。
大きな会社に買っていただきましたが、異動も無く、現状のままでいいと言ってくださり暖かく見守っていただいています。
人手の点についても、現場の波に合わせて人が必要な時は相談すると手配をかけてくださいました。全国展開しているだけに、色んなお知り合いがいて、色んな探し方をご存じで、そのノウハウも脇で見ていて”こうすればいいんだ”と気づきがあり、勉強になることもあります。
勤務時間についても問題なく、私についてはリモートで働く場合もあります。

【鞠子】全体を通して弊社サービスの感想を教えてください。

【望月様】二度目にご連絡いただいてから凄くいい意味で早い動きができました。やりとりが早いですし、私はどちらかというとせっかちで、疑問を都度直接ぶつけるタイプなのですが、それに対してすぐに返答していただけます。最初はこんなに早く進んでいいのかなとも思いましたが、結果的に凄くよかったです。社長は早く引退したかったという事情もあったので、ブティックスさんのおかげで今回早く決まり、とても安心しています。
スピードが速いことによって、すぐ追い出されると感じる人もいるかもしれませんが、私の場合はまだ現場にいますし、常々変化していく会社を見守っていけることを凄くありがたく思っています。
また契約成立後の報酬だったので、それが魅力でしたし、会社も以前と同じように続けられて、今のところデメリットは感じていません。

【鞠子】最後にこれから売却を検討する方へのメッセージ、アドバイスをお願いいたします。

【望月様】私自身はじめはM&Aに踏み込めなかった部分がありました。内容があまりわかってなかったということもありますし、やっぱり親族や従業員など近い人に継いでほしいという希望があり、社長も同じように思っていました。
ですが、経験してみてM&Aも捨てたもんじゃないと思いました。素敵なところをご紹介いただけて、お得意様や従業員・外注さんも守ることができて、これから会社がステップアップしていくこともまだまだ感じられました。心配しないでM&Aに踏み切るっていうのも一つの手だと思います。
少子化や後継者問題もありますし、後継者がいたとしても、実際になかなかうまくいかない場合もあると思います。そういう時はM&Aにチェンジしてみるっていうのも一つの手なのかもしれません。それによってとてもいい買手さんが出てくるかもしれませんし、一歩踏み出してみるべきだと思います。